各地でのボランティア研修会の開催/福井県開催
■福井県開催 [ 2004年9月25日 ]
研 修 風 景
「現在福井県には十世帯余りの国費帰国者が確認されている。県内数カ所に点在しているため普段交流の機会はなく、継続的に帰国者を支援している団体も見あたらない。なんとか ボランティア研修会の機会を帰国者と支援者が知り合う機会にしたい。」というのが県側の強い要望でした。そこで今回は特例ボランティア研修会として、支援者のための研修会と帰国者の交流会を合体させました。
T.日時と場所等
○ テーマ:
これからの帰国者支援を考える
○ 日 時:
2004年9月25日(土) 10:00〜15:30
○ 場 所:
福井県職員会館
○ 主 催:
首都圏中国帰国者支援・交流センター
○ 協 力:
福井県社会環境部地域福祉課
○ 参加者:
32名(日中友好協会福井支部、その他)
U.研修会内容
中国帰国者の援護施策等について
佐藤 陽子(厚生労働省社会・援護局援護企画課中国孤児等対策室支援対策係長)
○中国残留邦人問題の発端と定義および今日までの援護施策の推移、
現在の援護 施策の詳細、中国帰国者生活実態調査結果の概要
事例報告
テーマ:
「福島県郡山市『来往会』帰国者支援の軌跡−中国帰国者が主人公の交流活動をめざして−」
講 師:川崎 香(来往会事務局長)
(1)来往会設立の背景を説明
2001年3月、言葉のハンディ等から地域で孤立した帰国者1世の状況を踏まえ、1世を主たる対象とした交流活動をめざし「中国帰国者支援グループ来往会」が誕生し支援が本格化した。会の目的は1:日本社会や日本人とのつながりや関わりを生み出す活動であること、2:帰国者の自尊感情を高める活動であること、B異文化社会の中で自分なりの楽しみを見つける活動であることの3点だった。
(2)活動を紹介
a.地域内外のネットワークを生かした様々な取り組み
・帰国者が教える活動(ぎょうざパーティ)
・残留婦人、ラジオで戦争体験を語る
・中高生向けに「ボランティア体験プログラム受け入れ」
・地域興しとしての農作業活動に帰国者も参加して交流
b.自治体や支援交流センターとの連携で生まれた活動
・郡山市協力による介護保険制度等の説明会
・中国帰国者二世医師による健康講座
(異文化に生きる帰国者のための精神衛生を巡る講演会)
V.交流会
昼食会で帰国者と支援者が顔合わせ。
食後は気功(香功)体験も。
懇親会(昼食会)
中国映画のビデオ鑑賞
作 品:「變臉(1996年 中国)」
参加者:日中友好協会福井支部会員、
公的支援者(身元引受人、自立指導員等)、および福井県在住帰国者
【参加者の感想】
・これまで私達日中友好活動に参加される方々は留学生・技術研修生がほとんどでした。
今日の研修会、交流会はこれからの草の根、真の日中活動を進める上で大変参考になりました。
今後の活動のきっかけとなり良かったと思います。
・これまで福井県では、ほとんど帰国者支援活動が無かった状態(私が知っている限りでは)
でしたので、今回のボランティア研修を通して、心の通った支援活動がスタートしていける機会になればと思っています。
・今回研修会に参加して帰国者の実態を多少なり理解できたように思います。また福島県における他の支援者等とお話しできたのは良かったです。
・ 午前中から参加されていた帰国者二世の方のお話しでは、これまで行政(県や市)が進められた活動等は余りなかったと言われていました。さらにこれからは一世の方に対して継続的な支援が必要と強調されていましたので、私達もこれから出来ることから取り組みたい。
福井は帰国者が少なく、当然一般の方の認知度も低い。そんな中で日中友好協会という基盤とノウハウをもった組織の存在は心強い。今回のボランティア研修会はささやかな一歩だが、今後の支援につなげていただければと願う。
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