■群馬県開催 [ 2005年11月19日
]
- 日 時 と 場 所
・日時:
2005年11月19日(土) 10:30〜15:45
・場所: 前橋東急イン
・主催: 首都圏中国帰国者支援・交流センター
・参加者: 51名
- 研修会内容
1. 中国帰国者支援交流センターから
・帰国者の現状(高齢化とともに深まる孤立化)
・支援交流センターにおける主な支援
(日本語学習事業/高齢帰国者日本語教室(高齢者サロン)事業/友愛事情と友愛訪問)
・期待されるサポートの在り方
(地域の市民やボランティアによる支援/家族による支援)
2. 帰国者体験談
3. 基調講演 :
・テーマ:「多文化理解の視点から地域交流を考える―中国帰国者との出会い、つながり」
・講師:太田 敬雄(国際比較文化研究所)
・要旨:
導入部 自身のアメリカ生活から日本に帰国した当時の異邦人としての感覚を浦島太郎
に例え、
帰国者の戸惑いや不安に共感を示す。
帰国者に対して日本社会に適応しようとするあまり、自文化を押し殺したり、
相手文化を急速に身につけようとすることの問題点、「こうもり」の物語りのように鳥に
もねずみにも受け入れられない存在のおろかさ、アイデンティティーを失わないための
心の持ち方支援者に
対して人が他者との間に無意識に置く距離について日本人、中国人、
アメリカ人の場合の違い
など異文化間での小さな違いを複数挙げ、人間関係では大きな
違いよりも、
意外にも「小さな違い」への拒否感が影響することを示すとともに小さな違い
への理解を求めた。
また外観が同じアジア人であるため違うのに違わないと思ってしまうことの問題点。
帰国者にとって異文化を感じた時「文化の壁」は「音速」の壁」ほども強く感じられるもので
あることの理解を求めた。
結論として中国帰国者と出会い、つながりをもっていく場合のガイドラインを示した。
4. 懇談会
3つのグループに分かれてお互い帰国者の状況や今後の支援などについて話し合った。
- 参加者アンケートから
・太田先生の講演は、人柄がにじみ出た心温まる話で、これまで部外者との接点がなかなかなかった帰国者にとって大変良い機会になったようです。
・所長さんのお話、太田先生の講演をお聞きして、群馬県では県をはじめ拓友協会や帰国者の努力が大きかったこと、悲惨な体験を通じて助け合いや思いやりのある感謝の心で社会生活を行っていることに感心した次第です。
・事業案内でセンターが帰国者達のために行う事業がよく分かりました。特に「天天好日」をいただいて、色々な情報が手に入って助かります。太田先生のお話を聞かせていただいてこれから人間としての思いやりや尊重、受容などがどんなに重要なのかがよくわかりました。
・今後もこのような研修会を多数行われることを望みます。本当にありがとうございました。
・(体験談を語った帰国者から)来日10年間で出来たことを報告させて頂いて大変良かったです。これから何か必要なことがあった時、できる限り役立てたら幸せだと思います。どうもありがとうございました。
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