地域支援事業/国際交流の輪の中へ(茨城県取手市) 

国際交流の輪の中へ(茨城県取手市) 2006年10月1日

「帰国者は地域の中で見えにくい存在ですね。」 
国際交流の場で活躍する支援者からふと漏れた言葉に、
今更ながら地域の中で周囲の人と交流する機会が乏しい帰国者の現状について考えました。



中国語学習者の日本人27名 と中国系住民22名。定員オーバーに主催者は嬉しい悲鳴。
この10年位日本では中国語学習者が増え、国際交流の名の下に中国留学生や国際結婚の花嫁さんなどを招いての交流会が盛んに行われています。けれど帰国者が参加する機会はまだ限られているようです。地域のボランティア教室に通う帰国者が少ないことも一因ですが、帰国者を支援しているグループと国際交流グループとのつながりがまだ弱いことも原因ではないでしょうか。
2006年10月1日、茨城県取手市国際交流協会の有志によって開催された中国系住民を招いての茶話会に、はじめて帰国者6名が参加しました。1年前当センターが茨城県でボランティア研修会を開催したご縁で、取手市国際交流会員の支援者から御相談を受けたのがきっかけでした。協会が作成したチラシを預かりセンターが紹介状といっしょに帰国者宅に送付しました。帰国者が10名余りしか確認されていない地域で6名の応募はなかなかの確率です。

帰国者1世世代4名に加えて1才の赤ちゃんを連れた2世夫妻もいました。育児ボランティアも協力し、普段地域住民と話す機会の少ない夫妻にとっては充実した一時だったそうです。
いま全国的な傾向として、長年帰国者支援に力を注いでこられた支援者の高齢化が懸念され、新しい支援のあり方が問われています。試みの一つとして相互学習を柱にした「国際交流の輪」の中に帰国者を招き入れることがあります。「支援」と意識しないで、お互いの文化に関心をもつ者同士、楽しく交流できればと思います。
センターではこれから先、一人でも多くの帰国者が国際交流の輪の中に参加できるよう支援者のお力をお借りしたいと考えています。地域の交流情報があればぜひお知らせください。

「月亮代表我的心」を歌った後、「ふるさと」の歌の由来などの話を聞いているところです。



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