節分とは季節の変わり目を意味し、かつては立春だけでなく、立夏、立秋、立冬の前日も「節分」と呼びました。ところが春になる喜びが大きいためか、節分といえば立春(2月4日)の前日を指すことが多くなりました。
立春は暦の上ではもう春ですが寒さは、まだこれからです。
暖かい地方では、梅が咲きはじめます。古代中国ではこの日は農業開始の日として祝いました。
節分の日には店頭に煎った大豆の袋が並びます。
豆を撒いて邪気を追い払う「鬼やらい」という中国から伝わった行事が日本で定着し、豆を撒く家庭がのこっているためです。また、節分の夜に鰯の頭を刺したヒイラギの枝を家の入口に挿しておく行事も邪気が入ってこないよう願ったものです。
●豆まき
豆をまくのは年男(今年は羊(未)生まれ)あるいは主人でしたが、現在では家族皆まくようです。
玄関からはじめ口上は「福は内、鬼は外」と言いながら下から上へまきます。
終わったら、自分の年の数だけ食べると1年間病気知らずで過ごせるといいます。
地方によっては、鬼は悪者を退治するという言い伝えから「福は内、鬼は内」と口上するところもあります。
●巻きずし
節分の日、関西方面のスーパーなどに「節分用太巻き」というのが売っています。
その年の恵方(えほう、その年に美しき歳徳神がいる方向)に向いて、太い巻きずしをラッパでも吹くように
くわえ、無言で食べると1年間良いことがあるそうです。もともとは、中京地方の風習のようでしたが関西で大きく取り上げられ、現在では関東方面まで広がっているようです。 |