1)「花粉症」って何?
花粉症は中国ではあまりなじみがないかもしれません。
しかし、日本では人口の約15%が花粉症にかかっており「国民病」といわれるほど一般的な病気で、植物の花粉によって様々なアレルギー反応が出る病気です。
主な症状はくしゃみや鼻水が止まらなくなる、目が痒くなる、喉がむず痒くなるなど
ですが、これらの症状が原因で寝不足になったり頭が重くなるなど、二次的な症状が
出ることもあります。
この季節街中でマスクをしている人を多く見かけることと思います。
これらの人は風邪ではなく花粉症であることが多いのです。
2)どんな花粉が原因?
花粉症と聞くと、すぐにスギの花粉が連想されます。しかし花粉症の原因となるのは、スギの花粉ばかり
ではありません。人によっては、ブタクサ、カモガヤ、ヨモギといった雑草や、ヒノキの花粉などにアレルギー
反応を起こすのです。
花粉の飛散時期は南ほど早く北ほど遅くなりますが、関東ではスギ花粉は
2月末から飛び始め約2ヶ月飛び続けます。
ヒノキ花粉は1ヶ月ほど遅れて3月末ごろから5月の末にかけて飛び続けます。
スギとヒノキの両方にアレルギー反応を起こす人は約3ヶ月に渡って症状に悩まされることになります。
ブタクサ、カモガヤ、ヨモギといった雑草は夏から秋にかけて花粉を飛ばします。
3)どうすればいいの?
念ながら一度花粉症が発症すると完全に治すのは難しいといわれ、
毎年症状に悩まされることになります。しかし、症状を和らげることは可能です。
天気予報の「花粉情報」などを参考に花粉が飛ぶ時期には極力外出を控える。
外出の際には眼鏡、マスク、帽子を着用し、帰宅時には家に入る前に服や髪などに付いた花粉を払い
落とす。帰宅後はすぐに手洗いうがいをする。洗濯物は屋外に干さない。
花粉の飛ぶ時期には布団を干さない。
等々、花粉を身につけないようにするだけでもかなりの効果があります。
それでも症状が重い人は薬を服用します。
薬局でも様々な薬が販売されていますが、やはりお医者さんに相談して体にあった薬を処方してもらう方が効果があるようです。この場合も花粉が飛び始める1ヶ月ほど前から飲み始めないと十分な効果は得られないといわれていますので、今年花粉症で悩まされた人は来年は早めに対応しましょう。
花粉症に効果があるといわれる食べ物もあります。
赤ジソ、甜茶、ナツメなどです。
これらを普段から食べたり飲んだりすることで症状が和らぐといわれています。また、花粉症の症状が出ている間は喫煙、飲酒を控え規則正しい生活を送り、十分睡眠を取ることも大切です。
もし花粉症になってしまったら、様々な予防法を組み合わせてつらい花粉の時期を乗り越えましょう。
4)「花粉情報」「花粉前線」
皆さん天気予報の際に「花粉前線」という言葉を見たり聞いたりしたことがあると思います。中国にはない日本独特の予報だと思います。
これは花粉症患者のために、いつ頃どの地域でスギの花粉が飛び始めるかを教えてくれるものです。
この他花粉が飛び始めると毎日「花粉情報」といって、どの地域でどのくらい花粉が飛ぶかを教えてくれます。
花粉症患者にとっては、とてもありがたい反面これを見ると「今年も嫌な季節が来た」と憂鬱な気分にもさせられます。
この様な予報があることからも日本人に花粉症患者がいかに多いかが分かると思います。
この他に桜の開花時期を教えてくれる「桜前線」「開花予想」、
秋の紅葉時期を教えてくれる「紅葉前線」等も日本独特のものではないでしょうか。 |