平成25年2月25日、中国帰国者支援・交流センター(首都圏センター)は、さいたま市の全面的な協力を得て、公民館で介護講座を開催した。帰国者は33名参加し、市(区)役所職員、ケアマネージャー、地域包括支援センター関係者、支援団体関係者10名も参観した。
講座は単調にならないように、制度に関することの他に、介助の体験学習も加えた二部構成で実施した。
第一部は介護保険制度の説明だ。多くの自治体は市民向けに冊子「介護保険の手引き」を作って(都市部では外国語訳の手引きを用意している所もある)サービスの内容や費用等、詳しく情報を提供しているが、帰国者にそれらの情報を全て一度に提供しても理解できず逆効果と考え、この講座では以下の点について大まかに知ってもらうことを目的にした。
(1)介護保険制度の目的と仕組み
(2)サービス(訪問、通所、入所)の概要
(3)認定申請手続きの流れ
(4)要支援、要介護の違い
(5)サービス利用の基本的な留意点。
興味をもって聞けるように、解説用のイラスト入りパワーポイント資料を作ってスクリーンに映した。要介護認定の申請手続の説明には即席風の寸劇を取り入れた。介護保険課の職員や支援・相談員にも出演していただき、よりリアリティーが加わった。ストーリーは主人公の帰国者二世を中心に展開させ、介護において二世の役割が大きいことに気づいてもらえるよう配慮した。
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制度の仕組みを聞く帰国者
寸劇「介護保険、どうやったら利用できるの?」
実習「家族でできる介助のコツ」 |