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「樹皮画」作品展:  「中村忠史氏遺作展」創作意欲のきっかけ

創作意欲のきっかけ

あれは7年前、会社の社長と同僚で仕事の関係でダム湖に行ったときのことです。
あいた時間で釣りに行きました。のんびりしている中、年老いて朽ちた樹皮を見つけました。
それはまるで大きな山の岩石のように見え、
この自然の材料を利用して絵画で山の岩石の形状を表してみようと思い立ったのが、
樹皮画の創作意欲のきっかけでした。

私は中国にいた時、23歳から広告を制作する仕事を始めました。
主に商品の図案を大型の看板広告にするものでした。
1989年から日本の広告会社に正式入社しました。その後も絵画への興味は薄れることなく、
仕事が忙しくない合間に油絵を描いていました。

風景からインスピレーションを得て、樹皮を利用して絵画の制作を始めましたが、
最初はなかなか思うように仕上がりませんでした。
何回か推敲を繰り返し現在の形にまで辿り着きました。
他にもまだ活用されていない自然の材料がありますから、
現在まだ幾種類かの材料で、荒削りな作品しかありません。

結局、芸術とは私たちの生活の中から見つけることが出来るわけです。
皆さんがさらに工夫を加え、より美しい作品に仕上げていけば、
自然の材料は再び自然の中へと回帰できるのです。

この荒削りな作品が、さらによい作品が出てくるきっかけになればと希望してやみません。

中村 忠史
2005年4月15日


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