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高齢帰国者向け日本語教室(福島県「らいわんかい来往会」主催)訪問記
  高齢帰国者向け日本語教室は従来の教室とはひと味違った教室です。教室というより高齢帰国者のための「集いの場」といったほうがいいかもしれません。中国帰国者支援・交流センター(首都圏センター)では高齢化の進む帰国者1世が地域で孤立することなく、仲間や支援者とのつながりの中で生き生きと学びあい、活動することを願って本事業をスタートさせました。16年度全国8箇所のボランティア団体に委託してスタートした事業が本年度はさらに拡充し全国18箇所での開催をめざしています。
  ご協力いただいているボランティア団体はそれぞれ地域の特色を生かしながら帰国者のニーズも大切にして事業を進めています。活動内容は簡単な日本語学習、日本事情や地域情報の学習、文化的活動、健康づくり活動、さらに支援者や地域住民との交流など様々です。日本語の学習の点でも高齢者や学習に不慣れな方に配慮して「ゆっくり、楽しく」をモットーに柔軟な発想で進めています。
  今回は全国のさまざまな取り組みの中から福島県郡山市「来往会」主催高齢帰国者向け日本語教室での「家族介護教室」をご紹介しましょう。


「来往会」新会長として帰国者1世のAさんを選出後、今日から始まる「家族介護プログラム」の発表。

第1回は「家族介護教室シナリオ」と題された寸劇。突然ですが、見学者の私たちにも役割カードと台本が渡されてワクワク。


先ず長寿福祉課普及員の2人(主治医と介護が必要な夫の役)による介護保険の簡単な説明。ゆっくり噛んで含めるような話し方はさすがプロですね。適時通訳も入ります。

来往会スタッフのSさんは長寿福祉課に相談に訪れた妻の役。相談員に家族介護の窮状を訴えると「介護保険」の利用を勧められます。


さらに調査員が夫の身辺自立度等について具体的な質問をし、介護認定の申請手続きが進みます。

申請後、主治医の所に介護認定の意見書が送られて来て、主治医は本人と面談しながら書類に状況を記入します。


本人、妻とケアマネージャーが面談し、介護サービスの一週間メニューとしてまとめられたケアプランが完成します。

最後に市役所の長寿福祉課窓口を見学して、本日の活動は無事終了。

介護保険の他、マッサージ割引券や温泉割引券など地元独自の高齢者福祉サービスについても紹介され地域ならではの出前講座でした。今後来往会の教室ではデイサービスなど高齢者福祉関連施設の見学も予定されているそうです。
全国の高齢帰国者向け日本語教室ではこれからも外部からさまざまなゲストを迎えたり、時には教室を飛び出したりして、「つながり」をキーワードに仲間や支援者とのつながり、地域社会とのつながりを強めていくことと思います。

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