《古筝について》
以下は奏者が寄せてくださった解説です。
中国の琴、「古筝(こそう)」は中国の伝統的な弾撥楽器のひとつであり2000年以上の歴史を持つ。漢代の著書『風俗通』に古代の音楽文献『礼・楽記』の序文が引用されており「五弦筑身也」とある事から、はじめは五弦であったと考えられる。漢代に12弦になり、隋・唐のころ13弦に、その後時代を重ねるごとに弦の数が増え、清代には16弦・18弦になった。現在最も広く普及しているのは21弦のものであるが、他に23弦・26弦等のものもある。弦の数が増えたことによって音域が増し、オーケストラなど西洋楽器との共演も可能となった。楽器自体の歴史は古いが、その構造については、近年になって意欲的に改良が加えられたため他のアジア地域の筝と比較してももっとも実用的かつ近代的なものとなっている。
|